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11/04/12 MBO・TOBについて考える
2011-04-12 Tue 01:45
ラジオNIKKEIの「夕焼けマーケッツ 投資って楽しいねっ!」でMBOについてやっていました。

その中で、保田隆明さんがレックス・ホールディングスの株主訴訟以降は、MBOでもプレミアムが付くようになったから株主にとってよかったというような話しをされていました。

これを聞いて若干の疑問を感じました。というのも、プレミアムが付いてMBOされていることは確かですが、そのプレミアムが本当に妥当なのか、また買取価格が問題で、最近のMBOやTOBは適性とは思えない価格での買取が多いからです。2010年11月以降のTOBやMBOされた企業のの株価の推移を見てみましょう。



■ 幻冬舍<7843>の場合

例えば最近行われた幻冬舍<7843>のMBOです。

幻冬舎は中堅出版社で、カリスマ経営者によって、出版不況の中でも増収増益を続けていました。幻冬舎は2003年公募価格120万円に対して初値201万円をつけたこともありました。2010年には1株あたりの純資産が37万円近くありました。業績は好調でしたがリーマンショック後株価の下落で長い間株価が割安でした。底は10万円から、MBO直前は14万円台で推移していました。割安株式投資化の私としてはこの割安優良銘柄をチェックしていたのですが、MBO前はなぜか株価が上昇しようとすると執拗に売り込まれて押し戻されるというような展開を繰り返していました。

そうしたら突然のMBOが発表され、プレミアムをつけた買い取り価格が22万円と発表されました(その後謎の外資系ファンドイザベル・リミテッドの買い集めによりTOB価格が22万円から24万8300円に引き上げられた)。最低でも1株あたり約37万円の価値がある株式が22万円で強制的に買い取りされるという事です。まして公募価格120万円や初値201万円で買ってそのままホールドしていた人も損失を受けています。非常に衝撃を受けました。

その時のチャートがこれです。

7843 幻冬舍 月足

ここでの問題点は、長年幻冬舎を一生懸命応援するつもりで株主になっていた人は皆大損する結果になったということです。これは非常に大事な点だと思います。株式は会社の部分的所有者になる権利なのですから、長期にわたって株主となってくれているということは長年会社を応援してくれているということですから会社にとっても本来大切な存在のはずです。ところが、長期で応援してくれている人こそ大損する結果となるMBOが行われたのです。

上場時から株主になって一生懸命応援していた株主ほど大損し、マネーゲームで値幅を取っている人たちが大儲けする。それが投資といえるのでしょうか。非常に疑問を感じました。

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続いてもっとひどいのがリサ・パートナーズ


■ リサ・パートナーズ<8924>の場合

■8924 リサ・パートナーズ 日足
8924 リサ・パートナーズ 日足

リサ・パートナーズは3~4ヶ月ずっと3万8000~4万円を推移していました。ところがTOBの直前2週間で何ものかによって急激に売込みが行われました。そこでNECキャピタルソリューション<8793>は、リサ・パートナーズに対して、TOB(株式公開買付け)を行うと発表しました。価格は1株3万6000円。出来高を見るとよくわかります。

■8924 リサ・パートナーズ 日足+出来高
8824 リサ・パートナーズ 日足 出来高

さらに週足で見ると異常な安値で買い取られた事が分かります。

■8924 リサ・パートナーズ 週足
8924 リサ・パートナーズ 週足

下落した2週間と、リーマンショック後の2008年末の大底で買った人以外は全員大損というきわめて厳しいTOBが行われました。TOBの主体はこの下落機会を狙っていたとしか思えないような展開でした。2006年や2007年の株価高騰時に買っていてそのまま所持していた長期投資家は、1/10に近い価格での強制買取となりました。また元に戻ったら売ろうと我慢していた長期株主にとっては悲惨としか言いようがありません。

■8924 リサ・パートナーズ 月足
8924 リサ・パートナーズ 月足

ここでの問題点は、最大限まで売り込まれた場合にTOBにあえば、ほとんどの株主が損失を被ることになるので、それを恐れて、売り込まれる株価はますます誰も買わなくなり、さらに売り込まれる結果になるということです。どこが底かわからないので比較的中長期で考える割安株投資ということさえ出来なくなります。中途半端でつかんでしまえば底から更に売り込まれた後に若干のプレミアムのせで買い取られると損失が出るからです。


買い取り価格は通常

過去1ヶ月間の終値の単純平均○○○○円に対して約○○%
過去3ヶ月間の終値の単純平均○○○○円に対して約○○%
過去6ヶ月間の終値の単純平均○○○○円に対して約○○%


などのように一定期間の平均のプレミアムを乗せて買い取り価格が提示されるので、たとえ以前株価が高かったとしても、3ヶ月~6ヶ月ある一定の株価をつけたあと暴落してその後TOBをされると損失を被りかねません。したがって、不自然に一定株価が保たれた後暴落したような銘柄はTOBやMBOなどに合う可能性が高いかもしれません

このリサパートナーズも個人投資家の東京株式市場に対する信頼を失うことに繋がった事件でしょう。




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このように、TOBやMBOで長期的に投資を行ってきた株主が大損するという事が増えています。確かに業績が悪化し続けているのならば株価下落は仕方ありませんが、リーマンショックのような世界金融恐慌の後に低迷した株価が、これから上昇に向かうというときにTOBやMBOで破格の値段で買付されたのでは、日本株を長期で持とうという株主はいなくなるのではないでしょうか



以下は2010年10月以降のTOBやMBOされた一部の企業の株価の推移です。



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■イマージュホールディングス<9947>の場合

リーマンショック後の株価低迷で買った株主だけが報われた格好。


■9947 イマージュホールディングス 週足
9947 イマージュホールディングス 週足

■9947 イマージュホールディングス 月足
9947 イマージュホールディングス 月足

東証1部・大証1部上場のイマージュホールディングス(9947)がMBOを発表。全株式取得のTOB(株式公開買い付け)を行う。

TOB価格は314円。TOB期間は2011年1月11日(火)から11年2月22日(火)までの30営業日。

イマージュホールディングスは上場廃止の見込み。

TOB価格314円は、平成23年1月6日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均268円に対して約17.2%
過去3ヶ月間の終値の単純平均249円に対して約26.1%
過去6ヶ月間の終値の単純平均257円に対して約22.2%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2011/9947.html





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■インボイス<9448>の場合

2004年に修正株価で40万円台で買った株主は1500円でTOBされるという悲惨な結末に。これでは安心して中長期で持つことも出来ません。


■9448 インボイス 週足
9448 インボイス 週足

■9448 インボイス 月足
9448 インボイス 月足


東証1部上場のインボイス(9448)がMBOを発表。全株式取得のTOB(株式公開買い付け)を行う。

TOB価格は1500円。TOB期間は2010年12月3日(金)から11年1月24日(月)までの31営業日。

インボイスは上場廃止の見込み。

TOB価格1500円は、平成22年12月1日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均1095円に対して約37.0%
過去3ヶ月間の終値の単純平均1089円に対して約37.7%
過去6ヶ月間の終値の単純平均1128円に対して約33.0%
のプレミアムそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2010/9448.html




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■アートコーポレーション<9030>の場合

2008年以前の株主は報われません。2004年後半に上場したのに、創業家一族でMBO。いったい何のための上場だったのでしょうか。上場で利益を得て、安くなったところでMBOで上場廃止にするというのは創業家一族による空売りに近いのではないでしょうか。こういうものを安易に許す市場では信頼性は確保できません。

■9030 アートコーポレーション 週足
9030 アートコーポレーション 週足

■9030 アートコーポレーション 月足
9030 アートコーポレーション 月足


東証1部上場のアートコーポレーション(9030)がMBOを発表。全株式取得のTOB(株式公開買い付け)を行う。

TOB価格は1800円。TOB期間は2011年2月7日(月)から11年3月22日(火)までの30営業日。

アートコーポレーションは上場廃止の見込み。配当は無配、株主優待は廃止。

TOB価格1800円は、平成23年2月3日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均1297円に対して約38.8%
過去3ヶ月間の終値の単純平均1269円に対して約41.8%
過去6ヶ月間の終値の単純平均1327円に対して約35.6%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2011/9030.html




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■日本パーキング<8997>の場合

綺麗な下落チャートですが、長期株主は報われません。リーマンショック後に買った株主は報われたかもしれません。


■8997 日本パーキング 週足
8997 日本パーキング 週足

■8997 日本パーキング 月足
8997 日本パーキング 月足

東証1部上場の東京建物(8804)は、日本パーキング(8997)に対して、TOB(株式公開買付け)を行うと発表。

TOB価格は1株6万円。TOB期間は2010年12月20日(月)から2011年2月7日(月)までの30営業日。

買い付け株数に上限がないため、日本パーキングは上場廃止の可能性あり。

TOB価格6万円は、平成22年12月16日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均44505円に対して約34.82%
過去3ヶ月間の終値の単純平均44244円に対して約35.61%
過去6ヶ月間の終値の単純平均43449円に対して約38.09%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2010/8997.html




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■富士火災海上保険<8763>の場合

この銘柄も、ここ1~2年以内に買った株主以外は報われません。20年以上いつの日か元の値に・・・と我慢していた株主はとても悲しい結果となりました。忍耐と努力が報われないというのはとても辛いことです。

■8763 富士火災海上保険 週足
8763 富士火災海上保険 週足

■8763 富士火災海上保険 月足
8763 富士火災海上保険 月足


AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ・インク)傘下のチャーティスグループは、富士火災海上保険(8763)に対して、TOB(株式公開買付け)を行うと発表。

TOB価格は1株146円。TOB期間は2011年2月14日(月)から3月24日(木)までの28営業日。

富士火災は上場廃止の見込み。

TOB価格146円は、平成23年2月9日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均113円に対して約29.20%
過去3ヶ月間の終値の単純平均113円に対して約29.20%
過去6ヶ月間の終値の単純平均112円に対して約30.36%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2011/8763.html




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■エフワン<8128>の場合

この銘柄も長期株主は全く報われません。

■8128 エフワン 週足
8128 エフワン 週足

■8128 エフワン 月足
8128 エフワン 月足

紳士服及び婦人服製造販売のグッドヒルは、エフワン(8128)に対して、TOB(株式公開買付け)を行うと発表。

TOB価格は1株60円。TOB期間は2010年12月13日(月)から2011年1月31日(月)までの30営業日。

買い付け株数に上限がないため、エフワンは上場廃止の可能性あり。

TOB価格60円は、平成22年12月9日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均47円に対して約27.7%
過去3ヶ月間の終値の単純平均48円に対して約25.0%
過去6ヶ月間の終値の単純平均50円に対して約20.0%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2010/8128.html



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■ワークスアプリケーションズ<4329>の場合


■4329 ワークスアプリケーションズ 週足
4329 ワークスアプリケーションズ 週足

■4329 ワークスアプリケーションズ 月足
4329 ワークスアプリケーションズ 月足

大証ジャスダック上場のワークスアプリケーションズ(4329)がMBOを発表。全株式取得のTOB(株式公開買い付け)を行う。

TOB価格は55000円。TOB期間は2011年2月1日(火)から11年3月15日(火)までの30営業日。

ワークスアプリケーションズは上場廃止の見込み。

TOB価格55000円は、平成23年1月28日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均42104円に対して約30.63%
過去3ヶ月間の終値の単純平均38355円に対して約43.40%
過去6ヶ月間の終値の単純平均38436円に対して約43.10%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2011/4329.html




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■ビジネストラスト<4289>の場合

ビジネスはトラストな名前の会社でも、株主にとってはトラスト出来ない銘柄だったようです。2003年と2009年~2010年の株価低迷機関に買った株主しか報われません。


■4289 ビジネストラスト 週足
4289 ビジネストラスト 週足

■4289 ビジネストラスト 月足
4289 ビジネストラスト 月足

大証ジャスダック上場のビジネストラスト(4289)がMBOを発表。全株式取得のTOB(株式公開買い付け)を行う。

TOB価格は35000円。TOB期間は2011年3月7日(月)から11年4月18日(月)までの30営業日。

ビジネストラストは上場廃止の見込み。

TOB価格35000円は、平成23年3月3日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均23815円に対して約47.0%
過去3ヶ月間の終値の単純平均23873円に対して約46.6%
過去6ヶ月間の終値の単純平均24254円に対して約44.3%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2011/4289.html




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■ゴールドパック<2589>の場合

2006年に上場してあっという間のTOB。IPOに飛びついてはいけないというのは案外当たっているかも知れません。


■2589 ゴールドパック 週足
2589 ゴールドパック 週足

■2589 ゴールドパック 月足
2589 ゴールドパック 月足

投資ファンド「BAF2」は、ゴールドパック(2589)に対して、TOB(株式公開買付け)を行うと発表。

TOB価格は1株1641円。TOB期間は2010年12月14日(火)から2011年1月24日(月)までの24営業日。

買い付け株数に上限がないため、ゴールドパックは上場廃止の可能性あり。

TOB価格1641円は、平成22年12月10日までの
過去1ヶ月間の終値の単純平均1082円に対して約51.66%
過去3ヶ月間の終値の単純平均1050円に対して約56.29%
過去6ヶ月間の終値の単純平均1091円に対して約50.41%
のプレミアムをそれぞれ加えた金額。
参考:http://delisting.info/2010/2589.html



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これはほんの一部です。

私が持っている銘柄がTOB・MBOされることは何度かありました。ですが常に割安銘柄を買うよう心がける(割高銘柄を高値追いしない)事でTOB・MBOで損失が出るということはありませんでした


TOB・MBOに関するまとめ

■TOB・MBO前に下方修正が出される事があるので注意
■TOB・MBOされると上場時より格安価格で買い取られる事が多い
■市場が活況の時に上場させて保有株式を放出し利益を得、不況で株価低迷しているときにTOBやMBOで買い戻して利益を得る事がある
■不自然に一定株価(低い株価)が保たれた後、暴落したような銘柄はTOBやMBOなどに合う可能性が高い(平均株価を下げるためか?)
■業績好調+カリスマ経営者は株価が低迷すればMBOする可能性がある
■業績不振+極端に株価低迷銘柄は有力な経営者の下ではMBOされる可能性あり
■日本市場では長期株主ほど損失を被る可能性が大きい
■日本市場では長く日本株を持つ株主ほどリスクが大きくなる
■株価が低迷すればTOBやMOBの上場廃止リスクを恐れてますます安値で投げ売る人が増える
■常に割安株を狙うことでTOB・MBOによる損失を抑える事が出来る
■カリスマ経営者+PBR1倍割れ銘柄は経営者がMBO狙う可能性高い




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